京都路に58本の通りを収録しました
京都の通り名の数え歌に登場する58本について、起点と終点、道筋、名前の由来をまとめた本文を掲載しました。あわせて、数え歌そのものを読み解く読みものも公開しています。
通りのページに、読むところができました。地図と数字が並んでいるだけだった状態から、一本ずつ文章を書き足しています。
丸竹夷と、寺御幸
収録している58本は、京都の通り名の数え歌に登場する通りです。
東西の通りは「丸竹夷(まるたけえびす)」。
まるたけえびすに おしおいけ
丸太町、竹屋町、夷川、二条、押小路、御池。北から南へ、順に歌い込まれています。
南北の通りは「寺御幸(てらごこ)」。
てらごこふやとみ やなぎさかい
寺町、御幸町、麩屋町、富小路、柳馬場、堺町。こちらは東から西へ並びます。
内訳は、東西が27本、南北が31本。合わせて58本です。
歌が、そのまま地図になっている
この数え歌のすごいところは、覚えやすい語呂で並んでいるように見えて、実際には道の並び順を正確になぞっている点です。
歌の順番と実際の道の間隔をくらべてみると、覚えやすさのために順番が入れ替えられていたりはしません。単に、北から南へ律儀に並んでいるだけ。つまり歌を覚えた人は、同時に街の縦の構造を覚えていることになります。
地図を持ち歩けなかった時代に、歌が地図の役割をしていた。そう考えると、この歌が数百年も歌い継がれてきた理由がわかる気がします。
一本ごとに書いたこと
通りのページには、その道について分かることを一通り載せています。
起点と終点の地名。全長。交差する通り。平安京の大路小路との対応。名前の由来。そして、いま歩くとどんな道なのか。
書いていて面白かったのは、名前の由来の多様さです。そこにあった施設から来ている道、商いの名前が残った道、人の名前が付いた道、地形をそのまま言っている道。一本ずつ調べていくと、京都という街がどうやって層を重ねてきたのかが、道の名前だけで見えてきます。
数え歌そのものを読む
あわせて、数え歌についての読みものも公開しました。歌詞を一行ずつ辿りながら、どの言葉がどの通りを指しているのかを確かめていく記事です。
「あねさんろっかく たこにしき」が姉小路・三条・六角・蛸薬師・錦小路だと分かると、それまで音の連なりでしかなかったものが、急に街の風景に変わります。